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縄文王国山梨講演会「縄文人の世界観~縄文土器を読み解く~」2013.2.11

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平成25年2月11日(月・祝)に考古博物館も構成館となっている縄文王国山梨で第2回目の講演会「縄文人の世界観~縄文土器を読み解く~」を山梨県立考古博物館 風土記の丘研修センター(甲府市)講堂にて開催しました。3連休の最終日でしたが、県内外から90名を超える多くの方にご参加いただき大盛況の講演会となりました。
前回12月に開催した第1回目の「縄文人の世界観~目でみる景観&心でみる景観~」にご参加いただいた方や協力員の方も10名程ご参加くださいました。

*縄文王国山梨
縄文王国山梨として県内7館の資料館・博物館で連携して事業を行っています。
縄文王国山梨構成館:山梨県立博物館、釈迦堂遺跡博物館、韮崎市民俗資料館、
北杜市考古資料館、富士吉田市歴史民俗博物館、
南アルプス市ふるさと文化伝承館、山梨県立考古博物館

*12月23日開催 「縄文人の世界観~目でみる景観&心でみる景観~」

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《ポスター 写真:深鉢形土器 甲州市安道寺遺跡》

*blogご案内
*ご案内ページ(考古博物館ホームページ)


「縄文人の世界観~縄文土器を読み解く~」

開催日時
平成25年(2013)2月11日(月・祝)
13:00~17:20

会場
山梨県立考古博物館 風土記の丘研修センター 講堂

演題・講師
講演1 
「人面、イノシシ、ヘビ、カエル、その他―縄文土器とその文様の解釈―」
講師
甲州市文化財指導監 小野正文氏

講演2
「ファインダーから覗いた縄文土器―1万余点の縄文土器を撮影した写真家がみた縄文人の世界―」
講師
写真家 小川忠博氏

講演3 
「土器づくりは文様に意味を込めるのか?―民族誌フィールドで垣間見る製作者の認知と行動―」
講師
同志社女子大学准教授  大西秀之氏

講演では3名の講師に、縄文人の世界観が込められた縄文土器についてそれぞれの視点でお話いただきました。
詳しい講演会の内容は縄文王国山梨で12月の回を含めて、今後まとめ、公開していく予定ですのでそちらをご覧いただければと思います。

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講演1 
「人面、イノシシ、ヘビ、カエル、その他―縄文土器とその文様の解釈―」
講師
甲州市文化財指導監 小野正文氏

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縄文土器の文様のあれこれをお話いただきました。

(講演会資料より)
1.土器文様は理解できるか
2.研究史が大事
3.物語性文様分析
4.物語性文様はどのように発生するのであろうか?
5.ヘビ
6.イノシシ
7.カエル
8.抽象文
9.その他 サカナ、不明な顔

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約1時間半、内容濃い講演をしていただきました。
その後の質疑応答では、何人もの方が質問されました(約25分間)。
参加者の皆さんの関心の高さがうかがえました。

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講演2
「ファインダーから覗いた縄文土器―1万余点の縄文土器を撮影した写真家がみた縄文人の世界―」
講師
写真家 小川忠博氏

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歴史系の講演会は異色の講師かもしれませんが、写真家小川氏は縄文土器をはじめ全国各地の遺跡からの出土品を撮影されてきました。
今まで出会った遺物を知れずです。

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土器をぐるっと1周撮影した絵巻物のような展開写真は小川氏にしか撮影できない撮影技術です。
撮影されてきた写真を見せていただきながら、それぞれの写真のお話をしていただきました(約1時間)。

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考古博物館所蔵の縄文土器も撮影していただいたこともあります。
山梨県立考古博物館第29回特別展「縄文土器名宝展」チラシ・ポスターに掲載した
重要文化財 一の沢遺跡(笛吹市) 縄文土器の写真は小川氏撮影です。

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この3月に本も著書が出版されます。
『縄文美術館』 平凡社
最新の縄文図鑑。縄文時代の各時期を代表する土器・土偶の優品550点を美しいオールカラー写真で紹介する。専門家による簡潔な解説と、出土遺跡・収蔵先リスト付き。
本日の講師である小野正文氏と堤隆氏(長野県 浅間縄文ミュージアム)が監修されている本です。
*平凡社

以前出された『土の中から出てきたよ』(平凡社)という著書も考古博物館ミュージアムショップで販売中です。
*Amazon紹介ページ

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小川氏の撮影した遺物写真の素晴らしさは展示会の図録の写真や著書などでご覧ください。

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会場では、縄文王国山梨の構成館の紹介パネルの展示や「フォトフレーム」による縄文ランドスケープのスライドショー、国指定史跡 金生遺跡から撮影した冬至の日没写真のスライドショーも行いました。
休憩中にご覧いただきました。

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休憩を挟んで、最後の講演は、
講演3 
「土器づくりは文様に意味を込めるのか?―民族誌フィールドで垣間見る製作者の認知と行動―」
講師
同志社女子大学准教授  大西秀之氏

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講演会の日に海外の仕事から帰国された大西先生。
現在の現在の専門分野は人類学、環境学。
現在の研究課題 は、
地域固有の知識・技術に関する民族誌的研究 地域環境学の構築 行動学的人類学の再構築
だそうですが、以前は考古学をされていたそうです。
大西先生には民族誌の観点から縄文土器の文様の意味についてなど約1時間お話いただきました。
さすが大学で講義されているということでテンポよくお話が進んでいきました。

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(講演資料より)

縄文土器の文様
文様の意味!?
現地の人々の意味?
民族誌フィールド
調査の目的(ルソン島北部山知のある村の土器づくり)
(大西先生はこの地へ行って実際に土器づくりをしたそうです。)
技術の理解
文様と土器製作技術
現地における文様の意味
オホーツク文化
擦文文化
異系統土器の共伴に
社会生活での文様の意味
縄文土器の文様の意味
縄文土器と世界観

最後の締めくくりは、
「縄文人も現代の私たちと同じように、土器を作り、使い、捨てる、という日々の営みの中で「意味」を紡いでいったのではないだろうか?」ということでした。


講師の皆様、ご講演ありがとうございました。

この講演会で縄文人の世界観に迫ることができたでしょうか?
長時間の講演会でしたが、参加者の皆さんは考古学ではない分野の講師の先生のお話も聞くことができおもしろかったようです。

来年度も縄文王国山梨は活動していきます。
講演会を行うかは未定ですが、巡回イベントなど開催が決まりましたら、考古博物館ホームページなどでお知らせしますのでまたご参加ください。
縄文王国山梨

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2月11日の講演会のようすも掲載されています。
*縄文王国山梨Facebook

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2013年02月27日 13:50に投稿されたエントリーのページです。

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