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いよいよ1月27日(日)まで開催!考古博物館平成24年度冬季企画展「甲州市内の出土品Ⅱ~ワインの町の縄文時代~」

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冬季企画展会場

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冬季企画展外看板

現在考古博物館で開催中の平成24年度冬季企画展「甲州市内の出土品Ⅱ~ワインの町の縄文時代~」の会期もあとわずか1月27日(日)までとなっています。
寒さ厳しい中の開催にも関わらず、ぶどうやワインに勝るとも劣らない豊かな縄文文化が栄えた地域-甲州市の遺跡から出土した遺物の数々をご覧いただいております。

*冬季企画展ご案内

☆展示構成

1.甲州市の逸品(シンボル展示)
2.縄文人の足あと
3.ワインのルーツ?
4.自然とともに…
5.近年の調査から ~県指定史跡 武田勝頼の墓~ 出土経石

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1.甲州市の逸品(シンボル展示)
大きい逸品、小さい逸品をご紹介!

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大きな逸品としてはいつもは常設展の縄文時代コーナーの真ん中を飾っている
甲州市塩山出土の重要文化財殿林遺跡の深鉢形土器を展示しました。

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この土器が展示されていたケースには現在、酒呑場遺跡(北杜市)出土の縄文土器(いずれも優品)が展示されています。

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縄文時代中期のもので、大きさ(高さ)72cmあります。
口縁部は連弧文を重ね、胴部の縦に走る条線と大きく弧を描く曲線の構成が絶妙とだそうです。
いつもは見ることができない口縁部の美しい文様もご覧いただけるよう工夫して展示しました(鏡で文様を見ていただけますのでぜひ上を覗いてください)。

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小さい逸品としては甲州市塩山の大木戸遺跡より出土の縄文時代の石鏃です。
石鏃は弓の矢の先につけるものです。多くは黒曜石で作られます。

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が、中央に展示してある石鏃は水晶製です。
山梨は水晶製品が有名ですが、すでに縄文人も水晶を使っていたことがわかります。

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2.縄文人の足あと
甲州市内の縄文遺跡を概観し、代表的な遺跡を紹介。

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甲州市を代表とする3遺跡、宮之上遺跡(甲州市勝沼町)、安道寺遺跡(甲州市塩山)、重郎原遺跡(甲州市塩山)について紹介しています。

宮之上遺跡からは縄文時代中期(約5,500~4、500年前)の住居跡25軒や土坑などが見つかっています。
6号住居では縄文中期前半の土器が大量に見つかりました。
出土した土器や石斧、土偶を展示しています。

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お馴染みの深鉢形土器(水煙文土器)が出土した安道寺遺跡(甲州市塩山)。
遺跡からは縄文中期住居跡が19軒、土器埋設遺構2基などが見つかっています。
近年の甲州市教育委員会による調査でもわずかな範囲から大量の土器が出土しています。

*冬季企画展関連講座でもお話がありました。

17号住居跡の土坑内から見つかった大形の水煙文土器や11号住居跡の土坑内から見つかったイノシシのモチーフのついた土器、8号住居跡から見つかった、ほぼ完形の有孔鍔付土器など山梨県の縄文の名品がそろって見つかっている遺跡です。
あの水煙文土器がどのようにして見つかったのかも展示しています。

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重郎原遺跡(甲州市塩山)からは住居跡は1軒のみでしたが、この一つの住居跡よりなんと約40点の縄文時代中期の藤内~井戸尻式期(今から約4,500年前)の土器が出土しました。
近年はあまり展示する機会がありませんでしたが、ここにズラリと展示しました。

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3.ワインのルーツ?
縄文時代、酒造りに使われていたともいわれる、少し変わった形の土器を展示。

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縄文時代にお酒造りが行われていたのかまだはっきりしませんが、お酒造りに使われたと考えられているのが有孔鍔付土器です。
有孔鍔付土器の前の形、有孔土器も展示しています(大木戸遺跡、獅子前遺跡(甲州市塩山)など)。

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有孔鍔付土器はとても不思議な形をしています。
その名の通り、数個の孔がグルッと1周あけられており、また鍔が付けられています。

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お酒造り以外の用途として「太鼓」、「種を入れておく」などとも考えられています。
長野県の井戸尻遺跡の有孔鍔付土器の底からはヤマブドウの種が見つかっています。
ぶどう酒をつくっていたのでしょうか。まだまだ謎深い土器です。

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チラシ・ポスターに登場している、安道寺遺跡の有孔鍔付土器です。
ほぼ完全な形で見つかったという大変珍しいものです。
他館への貸出もある優品です。
中央のヘビの装飾にも注目です。

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4.自然とともに…
「縄文時代にも水晶を加工して使っていた!」「今も昔も豊かな木の実の文化」「自然の中に神をみる」のテーマのもと、今にもつながる縄文時代の暮らしの一端を追う。

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獅子前遺跡(甲州市塩山) 水晶剥片・原石など

山梨には多くの水晶鉱山があり、水晶製品は山梨の特産品でもあります。
甲州市塩山の竹森鉱山のそばの乙木田遺跡では、水晶を加工した作業場の跡が見つかっています。
その他にも大木戸遺跡や獅子前遺跡からは水晶製の石器や原石が見つかっています。
原石が出土する遺跡は限られています。

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イノシシ装飾(獅子前遺跡)やヘビの装飾がある深鉢形土器(大木戸遺跡)などを展示しています。
縄文人たちも身近な自然の中に神を感じていました。
ヘビ、イノシシです。甲州市の遺跡からもこれらをモチーフとした様々な土器が見つかっています。
ヘビの強靱な生命力や多産のイノシシなどあやかりたい身近な生き物を神聖視していたと考えれます。

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5.近年の調査から ~県指定史跡 武田勝頼の墓~ 出土経石
甲州の近年の発掘調査成果として武田勝頼の保存修理事業に伴って見つかった、お経がかかれた石、経石を展示。

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墓からは5000点以上のお経が書かれた石「経石」が見つかりました。
右基壇より見つかった大きな三角形の経石には勝頼・北条夫人・信勝の法号などが記されていました。
全国的にも大名クラスの人物の墓からこのように多くの経石が見つかるのは珍しいことです。

普段は展示されていないものも多数ございます。これらの素晴らしい出土品を直接皆さんの目でご覧ください。

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冬季企画展「甲州市内の出土品Ⅱ~ワインの町の縄文時代~」

会期:平成25年12月8日(土)~1月27日(日)
会場:考古博物館 特別展示室
観覧料:無料

共催・資料提供:
甲州市教育委員会
山梨学院大学考古学研究室

*ご案内

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2013年01月23日 20:20に投稿されたエントリーのページです。

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