
平成23年7月31日(日)に富士河口湖町にて記念すべき第50回目の史跡文化財セミナーを開催しました。
今回のセミナーのテーマは「河口浅間神社と周辺の文化財」。
河口浅間神社を中心とした河口地区を巡りました。
河口浅間神社は、平成23年2月に富士信仰の拠点として、富士河口湖町の御室浅間神社・富士吉田市の北口本宮浅間神社及び静岡県富士宮市の富士宮浅間大社などとともに、「史跡富士山」として史跡指定を受けています。
☆見学コース☆
10:00 集合・はじめの会(河口湖美術館駐車場)
↓
旧鎌倉往還→滝沢遺跡→善応寺→御師住宅→河口浅間神社
↓
12:15 昼食 13:00
↓
五輪塔→桂久寺跡→御師集落→中村星湖生家
↓
14:00 終わりの会(河口湖美術館駐車場)
時間
午前10時~午後2時(1時間の短縮バージョンで開催)
朝9時の時点では、雨がかなり降っており、開催が危ぶまれましたが、開催時刻10時になると雨はほとんどあがり様子をみながらの開催となりました。

こんな天気でしたが、37名とたくさんのご参加をいただきました。
地元、富士河口湖町の方から参加された方も多かったです。

はじめの会(河口湖美術館駐車場)
では、出発します。

10分ほど歩いて、旧鎌倉往還へやってきました。

講師は富士河口湖教育委員会 生涯学習課 杉本 悠樹さん。
若手の文化財担当者で、積極的に富士河口湖町の発掘調査などをされています。
このおかげで、いままでよくわかっていなかった富士河口湖の埋蔵文化財について少しずつ明らかになってきています。

向こうにみえる道路の周辺が滝沢遺跡。
滝沢遺跡は、国道137号線河口第2期バイパス道路の建設に伴って、発掘調査されました。平安時代のムラの跡がみつかっています。

旧鎌倉往還を歩いて、次の見学地へ。
道々にある石造物などをみながら進んできました。

善応寺。
富士山信仰についてのお話もされました。

古代の駅のひとつがあった場所なのでは!?と推定されている場所だそうです。

富士河口湖町指定有形文化財 三浦家の門を見学しました。
三浦家は川口御師十二坊のひとつです。
4代将軍家綱が誕生した寛永18年(1641)より将軍家の御祈願所としての由緒をもちます。
この門は江戸時代末期の作といわれ、近年修復されたといいます。

河口浅間神社の向かいのある西川遺跡。
近年発掘調査が部分的に行われ、奈良~平安時代の土師器や須恵器などの破片が出土、また製塩に使用されたとみられる製塩土器も発見されたそうです。県東部の富士山麓では初めての製塩土器の発見だったそうです。
それから、一昨年くらい話題となりました、「川」の字が書かれた奈良時代(8世紀)の墨書土器もここで出土しました。地名「河口」を意味するものかといわれています。

川口御師の家を外から見学。
最盛期の御師の家は140軒を超えていたそうです。

河口浅間神社にやってきました。
参道にて。
河口浅間神社は、貞観6年(864年)の富士山大噴火を鎮めるために、翌年建てられた神社です。祭神は木花咲耶姫。

拝殿。お参りをしました。

本殿も横から見学。

山梨県の天然記念物 河口浅間神社の七本杉のひとつ「二柱の杉」。
縁結びの杉とも書かれていました。
根回りもものすごいです。

神社の背後の尾根上にある、山宮社を訪れました。

かつては火打場といわれる別の場所にあったそうです。
現在は木があって望むことができませんが、前方に富士山があります。

山宮から降りると、たまたま河口浅間神社にいらしていた、堀内真先生にお話をしていただく機会を設けることができました。

浅間神神社ついてなど興味深いお話をしていただきました。
ありがとうございました。

昼食を取った後、天気も大丈夫そうなので、午後もセミナーを行うことにしました。
珍しい五輪塔をみたり、

河口御師の集落の中の道を歩きました。

小説家、評論家、翻訳家である中村星湖(せいこ)(1884年(明治17年)10月14日 - 1974年(昭和49年)4月13日)の生家もこの道を歩きながら見学しました。
午後2時、出発した河口湖美術館駐車場に戻って、終わりの会をしてセミナーは無事終了しました。
講師の杉本さん、ありがとうございました。
このセミナーでは学芸員実習生2名も同行しました。
講師の杉本さんも10年ほど前に自分も考古博物館で学芸員実習したことを思い出し、懐かしく思ったそうです。
そして、参加された皆様、記念すべき第50回目、盛況にそして無事に開催することができましたこと感謝申し上げます。
専門講師とともに史跡などを歩いて巡る「史跡文化財セミナー」ですが、今回で第50回ということは、年4回~6回の開催と考えるともう10年近く続けて開催されてきた企画です。
50回も続けることができたのは講師の方々、そして参加者の方々のおかげです。
ありがとうございました。
この企画は多くのみなさまに愛されている企画だと思っております。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
次回の第51回史跡文化財セミナーは10月23日(日)「甲斐風土記の丘の古墳群」として考古博物館の所在する、甲斐風土記の丘で開催します。
このセミナーでは開催中の特別展「縄文土器名宝展~縄文芸術の到達点~」も無料で観覧いただけます。
参加お申込みは、開催日1か月前から受け付けます。
最近は考古博物館ホームページからのお申込みも多いです。
24時間受け付けておりますので、早朝でも夜でもお申込みいただけます。
ご利用ください。

